2014年6月号 通販110番 「2013年度 事業者相談件数とその概要」

事業者からの、顧客対応や督促、法律等に関する相談について、集計がまとまりましたので、概要を報告します。
(文中、前年度は12年度、今年度は13年度を指します)
※図表はクリックすると拡大されます。

 

■相談件数

13年度に寄せられた相談件数は519件で、前年度に比べて15.6%の増加となった。そのうち、会員からの相談は346件で9.8%の増加、非会員についても173件で29.1%の増加となった。全体に占めるそれぞれの割合は、会員が66.7%、非会員は33.3%で、非会員が3.5ポイント増加した。
集計は、「顧客対応」に関する相談と、「顧客対応以外」に関する相談とに分けて行っている。「顧客対応」に関する相談数は289件だった。会員が216件で11.3%の増加、「顧客対応」の割合は62.4%だった。非会員は73件で、42.2%だった。また「顧客対応以外」に関する相談は230件あり、会員が130件、非会員は100件だった(図表1参照)。

■相談方法

会員からの主として「顧客対応」に関する相談は、JADMAの会員専専用ページに「メール相談書式」を用意しているが、実際には電話での相談が多い。電話は会員からの相談全体の80.6%を占める。なお、内容が複雑な場合は来所相談も受けており、9件あった。
非会員は89.0%が電話での相談だった(図表2参照)。

■相談の内容別件数

相談内容は、複数の要素が含まれるため、複数集計としている。
例年のとおり「顧客対応」に関する内容のうち、1位は顧客が一般的なサービスレベルを超えて要求を行った場合の対応方法に関するもの、「規定外返品・返金・その他過剰要求」で、82件、17.1%の増加だった。そのうち会員は53件、3.6%の減少だった。非会員は29件、93.3%の増加となった。
数年~10年前に販売した商品に関して経年変化を不満に思い返品したいとの要求を行うものや、健康食品に実際にはあり得ない異物の混入を主張するなどの言い掛かりに近いものも散見された。 
その類似項目である購入した製品の不具合により損害を被ったため、常識を超えた多額の賠償を求めるなどの「商品二次被害補償(拡大損害)」は4位で25件、47.1%増加した。会員24件、非会員は1件だった。当該2項目に関して、会員・非会員を合わせると107件、「顧客対応」内容のうち、35.3%を占めている。
2位は「悪質顧客対応(詐欺等を含む)」が45件で、約4.1倍にもなった。会員は32件、非会員は13件だった。クレジットカードの不正利用が発覚し、カード会社からチャージバックを要求されたり、顧客が登録住所地とは異なる届け先を配送業者に転送させ、商品を詐取したと思われる例なども見られた。
3位は「請求・督促」で29件、会員は17件、非会員は12件だった。会員・非会員とも、基本的な債権管理システムを持たない企業もあり、少額債権の回収に苦労している様子が見てとれる。滞納者の元夫や本人が亡くなった後、家族から免除依頼があったなどの相談もあった。
「広告内容・表現」は、「商品二次被害補償(拡大損害)」と同様、25件で4位だった。会員は20件、非会員は5件だった。毎年のことながら、価格表示の桁数を少なく表示し、受注時、あるいは請求時に苦情となるケースが多かった。
6位は「個人情報管理」で23件、会員22件、非会員は1件だった。個人データの利用停止または消去を求められたときの対応についての相談が目立った。
「顧客対応以外の相談」の合計は、247件で、会員が143件、非会員は104件だった。内容は、会員、非会員ともさほど違いがなく、両者を合わせて「法規制情報」(69件)、「広告表現方法」(47件)、「販売方法」(28件)に関するものが多かった。
なお、「その他」の相談が52件と57.6%増加している。会員は15件だが非会員は37件あった。増加の主因として「詐欺サイトに自社ホームページをコピーされた」(会員5件、非会員13件)、非会員の中小の通販業者に対して「詐欺まがいの強引な営業行為が行われた」(12件)などがあげられる。
なお、会員・非会員を問わず、通信販売に不慣れな事業者から、基本的な「法規制」に関する情報を求められるものが多く、中でも特定商取引法における申し込みの撤回等に関する事項(いわゆる返品に関する事項)の表示方法や、営業活動の一環としてアウトバウンドを行うに際して、継続的取引関係にある顧客として電話勧誘販売から適用除外される「販売方法」に関する相談、表示義務事項の一部を表示しない場合の表示方法などが、主要な相談として寄せられた(図表3・4参照)。

■通販110番より

事業者は消費者の声に積極的に耳を傾け、バランスのとれた決着を

消費者と企業とのトラブルは、なければそれに越したことはありませんが、残念ながらトラブルが全くない企業はほとんどありません。しかし、消費者対応はどちらに非があるかを追求することではないと考えます。勝ち負けやシロクロをはっきりさせるというよりも、お互いの主張に耳を傾け、バランスのとれた決着を目指すべきと考えます。
ついては、企業の顧客対応担当者は、消費者の基本的権利を尊重しつつ、企業全体の責任として受け止め、まずは積極的に耳を傾けることが必要です。
ただ顧客の主張内容が「社会通念上、許容される範囲を超えている」、または顧客の言動が「円滑な企業活動を妨げるなど、支障を生じさせており、社会通念上許されるべきものではない」場合は、「公平性・透明性の原則」に照らし、毅然とした対応が必要であることは言うまでもありません。
今年度も実効性のある対応策をともに考えていきたいと思いますので、お気軽にご相談ください。
[電話番号] 03-5651-1155
[受付時間] 9:30~17:30
[メール] JADMAホームページの「お問い合わせ」フォーム、または会員専用ページの相談フォームより送信してください。

消費者相談室「通販110番」室長 八代修一

※文中のデータ値は速報値であり、修正される場合があります。

 

 

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