2014年4月号 通販110番 「定期購入の途中解約について」

1回の注文で、定期的に商品を届ける「定期購入契約」では、割引価格が設定されていることが多く、お得ですが、途中解約する場合、契約条件がわかりにくかったために、トラブルになるケースが見受けられます。

 

■相談事例
「途中解約だから」と高額な差額を請求されている

1年ほど前に、インターネット通販で、サプリメントの定期購入を申し込んだ。定期コースの選択肢に「毎月お届け、2カ月毎お届け、3カ月毎お届け、6カ月毎お届け、12カ月毎お届け」があり、それぞれ1袋の単価が表示されていた。そこで、一番割安な「12カ月毎お届け」を選んだ。申し込み後、12カ月分の12袋がまとめて届き、商品代金として2万円以上の支払いをした。
最近になって、「次の12カ月分の商品を発送する」というメールが届いたが、現在は入院中で、サプリメント利用はやめようと思い、会社に連絡した。
すると、「12カ月分を3回以上購入しないと解約できない契約です。特別に途中解約は認めますが、差額として1万円ほど払ってください」と言われた。サイトを見直すと、「3回以上継続したら、解約できます」と書かれていたが、「3回以上」とは「3年以上」の意味だった。自分は、「3回以上」の意味を「3カ月分」と誤解し、12カ月分も購入すれば、解約できると思っていた。高額な差額を支払うのは納得できない。(会員)

■処理内容
差額の計算方法を事業者に確認後、相談者へ説明

相談室より当該社に、差額の計算方法などを確認することとした。
担当者の話では「当該商品の通常価格は、1カ月分の1袋が2,980円である。定期購入の場合は、初回に送付する商品のうち、1袋は1,980円になる。12カ月毎お届けの場合は、残りの11袋の単価は、通常価格の30%引きとなり、2,086円。そこで、12袋の合計金額は24,926円になる。途中解約すると、通常価格で12袋購入した計算となるので、合計が35,760円になる。その差額として10,834円を請求した」とのことだった。 
相談室より会社に、「相談者は『3回以上』という表示を『3カ月分』と誤解していた。すでに12カ月分購入しているので、差額が少なくなる工夫ができないか」と、提案した。しかし、会社の回答は、「最初の約束通り3回以上(3年以上)購入していただくか、通常価格を適用することしかできない」と変わらなかった。
そこで、「3年という購入期間は非常に長い。また、購入回数だけでなく、購入期間も併記するなど、わかりやすい表示が必要だ。さらに、途中解約を受けるのであれば、併せて清算金額の表示も必要である」と、会社に広告表示の検討を依頼した。
その後、相談者に会社の説明を伝えたところ、「注文時に説明をよく読まなかったので、差額を支払わないと仕方ないですね」と、渋々ながらも受け入れた。

■通販110番より
事業者は、消費者が誤解しないよう、文言や表現方法に工夫を
消費者は、注文前に定期購入の条件を確認して慎重に注文を

定期購入システムは、消費者にとっては毎回注文する手間が省ける、事業者にとっては予め売上げが確定できる、というメリットがあります。多くの会社は、通常価格よりも割安の価格を設定し、一定の購入必要回数を定めています。また、「原則として途中解約不可」という会社が散見されます。そのため、必要回数を満たせずに途中で解約する場合は、やむを得ず、通常価格での購入として代金を請求する会社が多いようです。途中解約は、特別対応となるため、「清算方法」を広告に明記している会社は多くありません。そこで、「定期購入を解約したら『通常価格になる』と言われ、納得できない」と、消費者から苦情が入ることがあります。
その際は、「広告に購入必要回数または期間が明記されていて、特別に途中解約となる場合には、一般的に通常価格で購入した計算になる」と説明すると、ほとんどの場合、納得が得られます。
しかし、今回の事例では、「3回以上」の意味が、相談者には正確に理解されておらず、解約時の請求額も高額だったことから、トラブルが大きくなりました。消費者が誤解しないよう、文言や表現方法には工夫が必要です。
さらに、定期購入契約は、サプリメントや化粧品などに多いようですが、これらの商品は、利用者側の事情により、継続使用が難しくなる可能性があります。特に、サプリメントは高齢者の利用も多く、長期間の購入必要期間を設定するのであれば、途中解約を認めることが望ましく、その際の清算方法も、注文前にわかるように明記することが必要です。
また、消費者側は、注文前に定期購入の条件を確認して、慎重に注文する必要があります。特に、価格のお得感だけで、安易に長期間の契約をすることは避けるべきです。

通販110番相談員 池野 栄津子

 

 

>>JADMA NEWS 掲載情報 目次に戻る場合はこちら

>>JADMAのホームページはこちら